ソフロロジー式分娩におけるイメージトレーニングとはどんなものなのでしょうか?まず、胡坐すわりのようなリラックスできる体制をとります。背筋はまっすぐに。ゆっくりとした腹式呼吸を行います。息を吐くことに集中すると、徐々に体の緊張が取れてきます。吐ききれば無理に息を吸うことなく、自然に空気が入ってきます
そしてソフロロジー式分娩法専用のCDを聞きながら、イメージトレーニングを始めます。リラックスした体は自然に眠りに着く前の穏やかな状態(ソフロリミナル)となり、そこで赤ちゃんがお腹の中ですくすくと大きくなる様子や、元気に生まれてきた赤ちゃんと楽しく過ごす自分を思い描くのです。CDにはテルプノスロゴスというナレーションが入っていて、初めてでも無理なくイメージトレーニングができるようになっています。
途中で眠ってしまっても一向に構いません。イメージトレーニングはソフロリミナルな精神状態で行うことで効果を発揮しますから、眠ってしまうような心地よさをお母さんが感じることは望ましいことです。聞き流していてもテルプノスロゴスは無意識の中に語りかけてくるので聞いていないのとはまったく違うのです。慣れてくればナレーションのないBGMだけで行うこともできます。
イメージトレーニング用のCDを出産の時も聞くことで、お母さんは自然にソフロリミナルな状態になり体もリラックスしていきます。陣痛の痛みも必要以上には感じません。イメージトレーニングを重ねることによって、お母さんの母性が育ってゆくとともに赤ちゃんの誕生を待ち望むようになり、妊娠によって起こることすべてを前向きに捉えることができるようになっていきます。
イメージトレーニングは赤ちゃんを思う気持ちをお母さんの中に蓄えることが目的なので、できるだけたくさん行うことが望ましいといえます。イメージトレーニングの頻度が高いほど、母性が育ち出産に対する不安は解消され安心感をもてるようになります。1日に1回、少なくとも週に3回は行ってください。
ソフロロジー式分娩法が理にかなった方法であるとしても、それを一朝一旦に身に着けることはできません。ソフロロジーで研究されている無意識の領域における感覚は、人の認識や行動に如実に反映します。その無意識に繰り返し出産に対する幸せなイメージを送り続けることで、生活していくうえで私達が感じられる意識の上にもポジティブな気持ちが芽生えてきます。
また、いざ出産という場面でも、練習を重ねてきたお母さんは取り乱すことがありません。赤ちゃんと相談しながら、無理のない自然な出産を行うことができます。一方、そのとき急にソフロロジー式分娩法、といわれても、それができるほど出産時のお母さんの体の変化は緩やかなものではありません。付け焼刃では間に合わないのです。
理想的なソフロロジー式分娩を行えたときに、お母さんと赤ちゃんが得るものは計り知れません。そしてソフロロジー式分娩法で身につけたポジティブな心は出産で終わるわけではなく、その後の育児や自分の人生にもよい影響をもたらすことは間違いありません。そのためにも、毎日のイメージトレーニングの積み重ねは欠かすことのできない大切なものなのです。
ソフロロジー式分娩法には、イメージトレーニングを行うための専用のCDがあります。その中にはイメージトレーニングを行うに望ましいソフロリミナルな精神状態に入っていきやすいよう、心地よいBGMや誘導するナレーション(テルプノスロゴス)が入っています。
音楽は人の心に働きかけ、さまざまな感情を呼び起こします。ソフロロジー式分娩法では、精神が静まりリラックスする音楽を用いています。CDに入っているBGMを聞いているうちに眠くなり、ソフロリミナルな精神状態になるのはそのためです。そして繰り返すことによって、その曲を耳にすると体が自然にリラックスしていくようになります。
BGMには、曲の流れの中で出産の疑似体験ができるようになっています。BGMの中に陣痛や赤ちゃんが産道を通ってくる感覚のイメージが織り込まれていて、テルプノスロゴスの誘導で初産のお母さんでもまるで何回も出産を経験しているかのような感覚を持つことができます。それはまるでリハーサルを繰り返しているかのようです。そのため、ソフロロジー式分娩法を学んだ母さんは、自信に満ち、落ち着いて出産に臨めるのです。
その一方で、ソフロロジー式分娩法は自律出産の考え方に立ち、出産はすべてお母さんが自分でコントロールするものと捉えます。ですから、自分の好きな曲でイメージトレーニングを行うことも可能です。その際には、やはり精神が落ち着くような静かな音楽を選んでください。テルプノスロゴスは自分やお父さんの声で音楽に乗せていけばいいでしょう。テルプノスロゴスの内容は、ソフロロジー式分娩法に関する書籍に掲載されているので調べてみてください。
テルプノスロゴスとは、意識を眠る間際の状態(ソフロリミナル)に導いてゆくために、ソフロロジー出産法専用のCDに収められている言葉のことです。ソフロロジー式分娩法のイメージトレーニングはソフロリミナルな意識段階で行います。眠る間際の心も体も完全にリラックスしている状態では、意識がはっきりしているときのようなさまざまな心のブロックが外れて、心に描いたイメージを素直に受け入れられます。テルプノスロゴスがCDに収められていることにより、自宅でも簡単にイメージトレーニングをすることができます。
テルプノスロゴスは催眠術にイメージされるような特別な言葉ではありません。ソフロロジー式分娩の説明やイメージトレーニングを行う際の姿勢、呼吸法の説明から始まり、お腹の中の赤ちゃんの様子や出産のイメージなど、現実的な言葉がほとんどです。現実的であるからこそ、CDを聞くだけでお母さんは納得してソフロロジー式分娩法を学べるのだともいえるでしょう。
テルプノスロゴスによりソフロリミナルな精神状態になったお母さんが描くイメージは、赤ちゃんとの楽しい生活であったり、自分の幸せな思い出であったりします。過去の、そして将来の幸せの追体験ともいえます。そのような経験を繰り返すことで、お母さんには幸せを信じる力が沸いてくるのです。ポジティブになることによって、不安がなくなり陣痛も自然に受け入れていけます。
ソフロロジー式分娩を行う病院の多くでは出産時において同じCDを流します。出産もまたソフロリミナルな精神状態で行うのが理想です。心身ともにリラックスしていて体が休息型になっているので、赤ちゃんに圧力がかからず、お母さんの疲労も少なく産後の体力の回復も早いことが見込まれます。慣れてくればCDのBGMだけで、テルプノスロゴスがなくてもイメージトレーニングが行えるようになります。
